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【映画】トイストーリー3

上映開始からかなり時間がたって今更書くのもアレだけど、個人的に面白いとか意外とか思った点を書いてみた。

●3DCGについて
もともとピクサーの映画はあまり好きじゃなかった。
3DCGというのがあまり綺麗だとは感じなかったのです。
アニメーションにしては絵的じゃないし、実写にしては細部が甘いといった印象を持っていました。
では今回の『トイストーリー3』はというと、3DCGならではの映像の良さを感じた。
それは2Dアニメーションには出来ない空間を感じさせる作りこみが上手く出来ていたという点。
例えば保育園という限定された空間。
これ以上ないくらいおもちゃが活躍できる場所だけど、裏側ではおもちゃにとっての別の意味を含んだ世界でもある。
そして昼と夜ではそれがさらにあからさまになって、ますます冒険と脱出の楽しさが生まれる。
鍵の配置、監視のさる、広場の巡回などを各キャラの特性で以って潜り抜けていくあたりは『ダイハード』や『ミッションインポッシブル』ごっこをしているみたいで良い。
それからクライマックスのゴミ収集施設。
地獄を抜けた先に辿りついた場所は更なる地獄で、ゴミに押しつぶされたり死の刃が迫ってきたりするんだけど、地獄の底が抜けるように更に更にと奥に進んでいく。
おもちゃから見た地獄の世界をこれ以上ないくらい視覚化してるということが『トイストーリー3』での3DCGで感じた魅力だ。
3Dスクリーンにあわせた空間演出はちょうどいい機会だったと思う。

●おもちゃについて
高橋洋の『映画の魔』にて、おもちゃから見た子供の世界はなんて歪で残酷なんだろうかということが書かれていた。
本作『トイストーリー3』でもやっぱりそうで、おもちゃから見た人間の世界はグロテスクで奇怪だ。
保育園の園児の無邪気な恐ろしさや無機質に無駄なものを運んでいくゴミ収集車、そして最後に辿りつくゴミ処理場は現実のそれより遥かに不気味だ。
なにせ主人公であるおもちゃのキャラクターたちと巨大なゴミ処理施設は両者同じく資本主義を親にしているから。
なので宿命的なこの場所があまりにも壮絶な修羅場として面白い。
自分は『トイストーリー3』を観る前は、彼ら自身が商業主義的な産物だからどこか茶番を感じていたのだけど、実際に観てみればちゃんと彼らは彼らの運命を直視していることがわかって考えを改めさせられた。
でもって地獄の扉がどんどん開いていって本当の死が直面に迫るシーンは素直に感動せしたよ。

●その他
ケンとバービーがゴミ捨て場でロッツォに演説をするシーン。
とっても白々しい台詞なのにおもちゃが言っちゃうからものすごく説得力あっていい。


5点満点中
★★★★★
(あまりに良いので再見したくないくらい)

耳をすませば

この前テレビで放送されていた『耳をすませば』を十年くらい久しぶりに見ました。
物語的にはそこそこ批判もあるみたいですが、私はわりと好きです。
あまりにも都合が良すぎる展開について現実と乖離しすぎていると言われますが、架空の、ファンタジーの世界の中だけでもこういう魅力的な世界であってもいいんじゃないかと思うのです。
いやむしろ現実世界の方もこんなイージーモードになってくれたら…と思わずにはいられません。

それはまあ置いといて、この作品の最大の魅力は空間の使い方です。
日常の何気ない風景をありえないほど魅力的に作り上げることが出来るのがジブリ映画の最大の強みとも言えるのではないかと思います。
主人公の雫が猫を追っていく住宅街、普段通らない場所の風景が一瞬異世界に迷い込んだような気分にさせます。
風景の美しさとは、それ自体の良さと、風景から受けるイマジネーションによって感じるものだと私は思うのですが、『耳をすませば』は想像力を掻き立てられる風景を随所に盛り込んでいます。
それは例えば雫の住む狭いアパートの生活感溢れるディティールや、雫が坂を下る時に目の前に広がる風景に表れています(これは実際雫の空想と繋がる)。
何気に素晴らしいと思うのが、地球屋の窓から見える夕陽が、窓枠と木々の間で光っているショットです。
美しいと感じる空間を的確に切り取る能力がなければ、こういうアニメ上の風景は作れないでしょう。
物語の内容はさておき、風景の美しさを堪能するためだけにでも見る価値は充分にあるんじゃないでしょうか。

あと日本の住宅は絶対に借景を利用しなければ面白くないと痛感しました。

【映画】サマーウォーズ

mixiに書いた日記から転載。
---

細田守のサマーウォーズをDVDで鑑賞。
大変好評で出来もそれなりに良いのだけれど、個人的にはそこまで好きじゃない。

なぜ好きじゃないかと言えば、物語の材料が10年前に劇場で見た「デジモンアドベンチャーぼくらのウォーゲーム」を反復するものであったり、ご都合主義が過ぎるというか、口当たりが良すぎるというのが理由だと思われます。

映像的には素晴らしい。
ネット上に広がる世界には、細田守の作品に共通する道路標識や妙な色彩感覚が活かされていると思います。
物語のテーマにも「家族」という題材を扱っていて老若男女が触れられる。
ただ、誰でも楽しめるということは極端に楽しめるとは限らなくなってきます。


(以下、ネタバレあり)

サマーウォーズは最初から勝っていた戦争でした。
主人公の小磯健二がステイする先輩のおばあちゃんの家は武田家家臣の由緒正しい家柄で、お屋敷は広く、身内は皆公務員か自営業あるいは医者。
おばあちゃんはそんな一族を束ねる存在で、あらゆる行政機関や警視庁にもコネを持つチート性能。
親戚の子のカズマくんはネット格闘ゲームの世界チャンピオンでリアルでも強い。
主人公はと言うと、数学オリンピック日本代表になり損ねるほどの天才的数学者。
どっからどうみても負けるわけがない。失うものがない。
だから今回の細田守はとても安心(ある意味退屈)して見ることが出来ました。

だって今回はアグモンがボロボロにされてしまったり、仲間が植物に喰われたり、電車に轢かれたり、などという地面に這いつくばるような絶望感がなかったんだもの。

たとえ、家族にとってゲームの世界の遊びに過ぎなかったものが、おばあちゃんの死をきっかけにして現実の危機になり替わったとしても、決して負けることはないという気配がありました。
おばあちゃんが死んだからといって、おばさんたちけっこう冷めているというか、悲しんでる感じがなかったです。
そのため世界の危機を不安に感じず、むしろ安心感が漂っていました。
たとえ世界が混乱してはいても、この家で戦っている以上は負けはしない、そういう安心感です。

そもそも今回のラスボスを作ったのは一族出身のおじさんです。
世界を混乱させるワームも、世界を賭けた花札勝負も、人工衛星の飛来も結局は家族内の問題に過ぎなくて、だとすればそれらの危機は各登場人物の設定時点で勝てることは予定調和でした。

というわけで足りないなと思った点
●おばあちゃんの偉大さ。
「あんたは出来る」の繰り返しではなにかの健康食品のCMみたい。
ビッグママなんだ、と納得させるためにいくつかクッションがあればよかった。
亡くなった時の喪失感がいまいち足りないような。
●ラスボスの絶望感の足りなさ。
どうせ焼き直すなら新劇ヱヴァと同じくパワーアップしてもいいのでは。
●一家団結して危機に立ち向かう時、おばさんたちをもっと活躍させるべき。
せっかく全員が危機を認識して立ち向かうと言うのに騒いでいるだけで結局何もしないのが信用できなかった。
●花札勝負をもっとじっくり見せる。
「ヒカルの碁」みたいに肝心なゲーム内容見せてくれないよね。
何が起こっているのかをちゃんと見せるべき。
●健二くんが戦う理由付け。
健二くんがこの家に憧れたというなら、実家で一人で飯食ってるシーンとかあってもよかったんじゃないか。
自分としては屋敷がでかくて金持ちという面が印象に残ってしまって、憧れた理由がちょっと薄味。



その他
●教育、医療、福祉、治安、行政、交通、軍事、あらゆる企業体がOZという世界ネットワークを利用している。
個人はIDとパスワードによって認識され、職種に応じてOZにアクセスする権限を持つ。
でもってそれらを征服してアバターを一つにまとめるワームとくれば、MGS4のガンズオブザパトリオットだな。
●そんなOZが現実世界側で利用されている描写がもっとほしかった。
序盤にちょこっと出てくるだけだと世界に与えている影響がいまいちわかりにくかった。
●容疑者とはいえそんな簡単に顔写真テレビに乗っけていいのだろうか?
●お金を使った力技が面白い。
ばあちゃんの仇打ちとばかりに巨大サーバー、巨大発電機、及びディスプレイを用意する馬鹿ぶり。
金持ちが本気を出せばこんなことが出来るんだぞ、と。
●ワームの容姿、DIOっぽい。
●家族の砦である屋敷を守るために戦ったのはよかったけれど、あの人工衛星は近所の家に落ちてないだろうな…?
●あんな危険なワーム作っただけでも普通ただじゃ済まないと思う。
●10年前のウォーゲームあるいは同時期に上映されたヱヴァに比べ、宇宙から飛んでくるもののスケールがちっさかったりするのはどうしてだろ。


個人評価
70/100点

といってもアニメとしては大変出来が良いのだけどね。

プロフィール

achi

Author:achi
プロメテア教

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